64歳パソコン教師の日記 NO.1010(2003.1.1)
読者のみなさん、明けましておめでとうございます。昨年中はマガジンを
ご購読いただき有難うございました。本年も何卒よろしくお願い申し上げま
す。
12月30は、マガジンに書くために、WindowsXP パソコンでライティン
グソフト「B's Recorder」を使って、ブータブルリカバリーCDの作成に取
り掛かりました。
ところが、何度やってもうまくいきません。作成したリカバリーCDをセ
ットして電源を入れても「セットアップメニュー」が起動しないまま一日が
終わってしまいました。
31日も試行錯誤を繰り返しましたが、やはり成功しませんでした。女房
から「少しは掃除を手伝ってくださいよ」と言われながら、二日間パソコン
に向かい通しでした。そのようなわけで、マガジンは二日連続の休刊、メー
ルの年賀状も作成できませんでした。
元旦の今朝は「B's Recorder」を諦めて「WinCDR」でやってみました。こ
のソフトは「CD-RW」ドライブに附属していたものです。 こちらはブータブ
ルCDの作成はできないので、専用の起動フロッピーディスクを作成して起
動する方法です。
こちらは一度で成功しました。マガジンに書くために3回繰り返してみま
したが、すべて成功しました。 Cドライブの使用領域は 1GB 強でしたが、
1枚の CD-R に書き込むことができました。自動的に圧縮されて書き込まれ
るのでしょう。
【WinCDR でオリジナルリカバリーCD作成】
Windows の調子が悪くなったり起動しなくなった場合、メーカー製の既製
品パソコンなら、付属のリカバリーCDで簡単に工場出荷時状態にすること
ができます。
しかし、その後が大変です。ソフトのインストール、増設したハードウェ
アのドライバのインストール、各種設定、バックアップファイルを元に戻し
たり、プリインストールされている不要ソフトをアンインストールしたりし
なければなりません。
最良の状態時にオリジナルリカバリーCDを作成しておくと、Windows の
調子が悪くなった際に、作成した時点の状態にすることができます。デルコ
ンピュータなどのオーダーメードパソコンや自作パソコンなど、リカバリー
CDが付いていないパソコンの場合は特に必要です。
ハードディスクが1台の場合は複数のパーティションに分割し、Cドライ
ブはOSとアプリケーションソフト専用にします。データはDドライブなど
に保存するようにします。
「マイドキュメント」「メールデータ」などの保存場所もCドライブ以外
に変更しておくと、リカバリーの際にバックアップが不要です。
作成する前の準備として、下記を実行します。
- Cドライブのディスククリーンアップを実行して不要なファイルを削除し
ます。
- Cドライブのデフラグ、スキャンディスクを実行して最適な状態にします。
- ウィルス対策ソフト、その他の常時起動ソフトをオフにします。これは書
き込みに失敗しないためです。
準備ができたらリカバリーCDの作成です。OSが「Windows Me」、ライ
ティングソフトが「Win CDR 7.28」を例にその手順をご説明しましょう。
- 新しいフロッピーディスクをドライブにセット、→「スタート」→「設定」
→「コントロールパネル」とクリック、→「アプリケーションの追加と削
除」をダブルクリック、→「起動ディスク」タブを開き、→「ディスクの
作成」ボタンをクリックします。→起動ディスクが作成されます。
- 作成されたフロッピーディスクをドライブに入れたまま、→「スタート」
→「プログラム」→「WinCDR」→「起動ディスクの作成」とクリックしま
す。→「MS-DOSプロンプト」が起動します。
- キーボ−ドから半角で「A」を入力、→「Enter」キーを押します。→「起
動ディスクの作成は終了しました」と表示されたら、→「MS-DOSプロンプ
ト」を閉じます。「GHOST.ENV」と「GHOST.EXE」の2個のファイルが追記
されました。
- CD-R または CD-RW メディアをドライブにセットします。
- 「Win CDR 7.28」を起動、→左端の「ツール」タブを開き、→「ドライブ
バックアップ」ボタンをクリックします。→「ドライブバックアップウィ
ザード」が起動します。→「次へ」ボタンをクリックします。
- 「バックアップするドライブ」欄が起動ドライブ「C」になっていること
を確認、→「作業フォルダ」欄のフォルダアイコンをクリック、→「C」
以外のドライブを指定、→「OK」ボタンをクリック、→「次へ」ボタン
をクリックします。
- 「圧縮率」欄は「標準」、→「メディア」欄は書き込むメディアの記録可
能時間を選択、→「次へ」ボタンをクリックします。
650MB は74分、700MB は80分です。
- 「書き込み方法」欄は「Disk at once」、→「書き込み速度」欄はドライ
ブの書き込み可能最速を選択、→「オプション」欄の「オンザフライ書き
込み」にチェックが付いていることを確認、→「次へ」ボタンをクリック
します。
- 表示された設定を確認、→「完了」ボタンをクリックします。→「ドライ
ブバックアップウィザード」が終了、→「Win CDR 7.28」に附属のシステ
ム復元ソフト「Norton Ghost」が起動、→作業用ドライブに書き込みが行
われます。
- 書き込みが完了したら、→「書き込み」ボタンをクリックします。
- メディアへの書き込みが始まります。1枚で間に合わない場合は表示され
る指示に従い、新しいメディアに入れ替えて書き込みを進めていきます。
- 全ての書き込みが終わったら「B's Recorder Gold」を終了します。 以上
でオリジナルリカバリーCDの完成です。
【リカバリーの実行】
- Windows が起動しない状態の場合は、パソコンの電源を入れ、直ぐに作成
した起動フロッピーディスクとリカバリーCDをセットします。
Windows が起動する状態の場合は、作成したリカバリーCDと起動フロッ
ピーディスクをセット、→再起動します。
- 「Microsoft Windows Millennium Startup Menu」 の黒い画面が表示され
ます。 →「1.Test and Restore」を選択、→「Enter」キーを押します。
テストをせずに復元のみを行う場合は「3.Restore only」、テストのみを
行う場合は「2.Test only」を選択します。
- 「Win CDR 7.28」が起動、→テストが行われ、→下記のメッセージが表示
されたらテストは成功です。 →「Enter」キーを押します。→復元が始ま
ります。
Testing finished successfully!
Insert No.1 backup disc.
Start Restore your system.
Press any key to continue.
- 復元が完了すると下記のメッセージが表示されます。 →「Enter」キーを
押して再起動します。これでリカバリー完了です。
Process completed.
Eject your CD and Floppy.
Please reboot computer.
Cドライブをそっくり復元するのですから、OS、ドライバ、後からイン
ストールしたソフト、いろいろな設定、すべてが元のままです。これは便利
ですね。ぜひお試しください。